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明日の為の経済ビジネス情報


第124回 危機管理(11.明日のエネルギー戦略5)

2011年6月20日(月)

今回、自然エネルギー利用のデメリットを含め各エネルギー資源の長所短所を
「各発電方式の評価」として表に現した。

各発電方式の評価

種別

資源

コスト

発電量

安定度

CO2排出量

安全性

立地・環境

安全保障

基幹発電

点数(満点40)

備考(利点・欠点)

1

原子力

原子力

5

5

5

5

3

0

3

5

31

安全性向上の必要アリ

2

核融合発電

核融合炉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研究中

3

輸入化石燃料

石油

0

5

5

0

5

3

1

5

24

輸入資源、価格、安全保障上問題あり(供給できない場合有り)

4

LNG

3

5

5

0

5

3

1

5

27

5

石炭

5

5

5

0

5

3

1

5

29

6

国産化石燃料

メタンハイドレート

5

5

5

3

5

3

5

5

36

100年分国内埋蔵、使用済み炭酸ガスの固化埋蔵し再利用資源として開発中

7

自然エネルギー

風力

3

3

2

5

5

3

5

0

26

設備費用、設置費用が高い
発電量が少ない
自然環境による発電量不安定さがある

8

水力

3

4

4

5

5

2

5

3

31

9

太陽光

0

1

1

5

5

5

5

0

22

10

太陽熱

3

3

2

5

5

3

5

0

26

11

波力

3

3

2

5

5

0

5

0

23

12

地熱

3

3

5

5

5

3

5

0

29

値=5:可、0:不可、
コスト:電力発電生産コスト
発電量:設備に対する発電量の大きさ(設置スペースに対する発電量)
安定度:安定して電力を供給できる度合い。蓄電池技術の進歩が望まれる(5=問題なし、0=問題あり、中間地1~4(当方の推定値))
CO2排出量:(5=問題なし、0=問題あり、中間地1~4(当方の推定値))
安全性:安全の度あい(安全=5、危険=0、安全化処置必要=1~4)
立地・環境:立地のしやすさ、海上の場合漁業権等の交渉が発生する場合があり法的整備が必要、住民に対する迷惑度
燃料の輸入が多いと安全保障上、価格上好ましくない(安全保障:国産=5、輸入=0、長期資源確保=3、)
基幹発電:基幹発電として採用できるか(可=5、非=0)
点数(40点満点):数値の合計、どれも絶対的な資源エネルギーは無い中での推進度合いとしての数値

(1)自然エネルギーを推進する上での注意
 自然エネルギーは安定さに欠け、発電が低出力時化石燃料でバックアップしなければならない。
 自然エネルギーは発電コストが高く、導入推進するには原子力発電の低コストを元に導入推進しなければ発電コストが高くなる(電気料金が高くなる)。
(2)原子力発電を停止すれば
 原子力が稼動できないと大幅な節電を考えなければならず、産業や、病院等公共施設への影響がある。
更に、上記のように、発電費用がかなり増加する。費用換算すれば年間2.5兆円に及ぶと言われ、
電気料金は1.38倍になる当方の試算がある。
電力会社も本当は、今、推進すれば叩かれる原子力よりも他の発電方式を採用したいのが本音であると同時に、
原子力発電以外で発電を行うと膨大なコスト増しとなる。
この膨大なコスト増しを料金に転嫁して電気利用者が払ってくれるかを最初に考えておかなくてはならない。
 さらに、原子力発電停止でその電力不足分を火力発電で補うとなればLNG、石炭等の生産国から安定供給を受けなければならない。
しかし、価格暴騰の危機、戦略的供給不全等安全保障上の危機も考えなければならない。
輸入資源に頼る限り原子力を含めた幅広い発電資源利用こそ危機管理上好ましい。
(3)基幹発電になり得ない自然エネルギー
表から分かるように、自然エネルギーは発電にムラがあり、安定性にかける。発電電力量も少ない。電力の安定供給が保障できない水準である。
自然エネルギーの発電のムラを平均化するには安価な高性能バッテリーの開発が待たれる。
結論から言えば、原子力発電の安全を究極的に推進しつつ、自然エネルギーを推進していかなければならない。
唯一、基幹エネルギー(ベースロード)として期待をもてるのは地熱発電である。開発地域は限られるが今後に期待がかかる。
(4) 一部の自治体は自然エネルギー推進と言われるが、利用者のことを考えているのだろうか
一部の自治体は自然エネルギー推進と言われるが、基幹発電になり得ない自然エネルギーのことを認識していないで、
自然エネルギー推進を唱えているようであれば無責任である。本当に利用者のことを考えていてくれているのだろうか?
メディアもこのことを最近記事にしている【2011年6月12日日本経済新聞】
原発をやめて料金が上がっても容認しますかのアンケートに対し64%が容認できないと答え容認は34%となっている。
節電は容認してくれているが、原子力の発電量は節電で対応できる電力量ではない。
(5)電力の危機管理と今後
停電が起これば、入院中の人が危険にさらされる。節電を行うことはそれだけ電力の余裕が無い状態である。余裕の無い発電量の中で、
一部の発電所で故障が起きれば全箇所停電と言う最悪の事態も考えられる。誰が責任を持つのだろう。
停電が起きなければ節電要求にサバを読んでいたと言う話ではない。危険予知的余裕電力は不可欠である。
電力が枯渇すると産業は海外へ逃げ出し、病院入院中の方、工場運用者、流通部門等影響はあまりにも大きすぎる。
原子力立地住民の、電力利用者の負担、原子力発電の安全技術を考えつつ、
高い安全性、無停電、比較的安価の原則を維持し電力のあるべき姿を考えなければならない。
国産化石燃料であるメタンハイドレート 等新エネルギーの開発が急がれる。
☆♪――――――♪
編集後記
エネルギー危機ともいえる状況であり、自治体などから自然エネルギー利用への意見の流れが出ている。
しかし、各資源の必要性、メリットデメリットが非常にわかりにくい。
それ故に、今回、自然エネルギー利用のデメリットを含め各エネルギー資源の長所短所を「各発電方式の評価」として
表にあらわした。
☆♪――――――♪
今日の外来語言い換え辞典 (国立国語研究所外来語言い換え提案引用)
プライオリティー<優先順位> 全体 ★☆☆☆ 60歳以上 ★☆☆☆
意味
 他のものごとよりも重要性が高いものとして,優先する度合い
使用例
 公共投資の配分のプライオリティー【優先順位】の見直しが避けられない。
その他の言換え語例
<優先権・真っ先にすべきこと>

要望問い合わせ他

作成2011.06.20
更新2011.06.20
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