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明日の為の経済ビジネス情報


第175回 エネルギー政策の基本

2014年 1月20日(月)

エネルギー施策として下記原則を考えたベストミックス(組み合わせ)が必要である。
1.現在未来共に安定供給の度合いが高いこと
 原子力発電、化石燃料(石油、天然ガス、石炭)の火力発電に頼らなければならない。
残念ながら、地熱発電、水力発電以外の自然エネルギー(風力発電、太陽光発電な等)は安定的で需要を賄うだけの発電方式にはなっていない。
2.安価であること
 過去石油危機で価格が高騰し経済に大打撃を受けた実績があり、石油、天然ガス、石炭等の化石燃料だけに頼ると安定供給に不安がある。
3.エネルギー安全保障上問題がないこと
 近隣諸国からの軍事的圧力が強まる中、民間エネルギー輸送を軍事的の止められると動きが取れない。
 それは、有り得ないという方もいるかもしれないが、そう言う弱点こそが、軍事的に不利になり、脅しにすら屈服することになる。
4.備蓄可能日数
 原発以外の化石燃料の備蓄日数は消費量の100日もない
5.安全であること
 2011年3月11日(金)東日本大震災により福島第一原子力発電所事故が起こり長期避難され著しい影響を起こしたことは
高度な安全を確保しなければならないことをうきぼりにした。
 ただ。他のエネルギーについてすべて安全に問題なしかと言うとそうではない。石油、天然ガスの備蓄にはそれなりの危険要素があり安全は高度に確保されなければならない。
震災では被害の報道は少なく被害状況は不明だが、気仙沼他の石油タンクの火災が映し出され今も記憶に残っている。
その被害はかなり大きく未だに全容は明らかではない。エネルギーは本来危険が潜んでいるものである。
新エネルギーにしても全て完全に安全で安定供給というものは現在未来共に成り立たせるのはかなりの時間が必要であり実現を確約できているものではない。
6.その他
 新エネルギーの技術開発
 核融合発電などの新エネルギーの開発はかなり以前から行はれているがまだ実用化の目処は立っていない。

 いま、原子力発電停止により発電燃料輸入で年間約4兆円から5兆円の輸入超過となっている。
今5兆円の資金があれば、最新型原子力発電所1基5000億円として10基建設できる計算である。
消費税3%増税で大騒ぎになっている。消費税は何らかの形で国民のために使われるが、
原子力発電ゼロであれば、化石燃料の輸入超過の5兆円は、消費税2%強の額であり、1年で5兆円、10年で50兆円、
10年で100兆円の国家予算に匹敵する額のマネーが何の利益もなく外国に流出している状態である。
原子力発電の安全は高度に確保しなければならない。しかし、現状将来共に、「原発ゼロ」を言い切るリスクの方が高いことはハッキリ言える。
追記
 都知事選で、過去の総理大臣3名が原発ゼロを叫んでいる様で、都知事選でエネルギー消費地である都が、原発ゼロを叫ぶのもおかしいが、
原発ゼロを叫ぶのであればその下記リスクをかなり正確に回避する方法を述べていただかなくてはならない。
1.安定供給、2.価格、3エネルギー安全保障、4.備蓄日数
国民は、ただの人気取り、感覚だけでの「原発ゼロ」かを見極める必要がある。
☆♪――――――♪
編集後記と購読の感謝
 少し遅くなりましたが、
 新年あけましておめでとうございます。
内容至らないところもありますが、今後とも当サイト(メルマガ)をよろしくお願いいたします。
 今年は内容を一層充実してお届けいたしますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
今年は皆様にとってよい年になりますように。

昨年はアベノミクスの掛け声とともに、景気浮上の兆しが見えてまいりました。
今年は消費税の増税の年でもあります。
諸外国の消費税の増税では経済に与えるマイナス影響は軽微な事例が多く、
前回の消費税増税は既にデフレ経済に落ち込んでいた影響の方が大きかったと考えております。
経済は資本の循環の速さが生命でもあり、軽度の物価高、量的緩和策などは当サイトが提唱させていただいたものでもあります。

要望問い合わせ他

作成2014.01.10
更新2014.01.24
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