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第136回 実質金利と円高対策

2011年9月12日(月)

【日本経済新聞2011年9月2日(日本、実は「高金利」 米欧は物価上昇、実質金利のマイナス拡大)より】
日米欧の主要国・地域で、政策金利から物価上昇率を差し引いた実質金利が、そろってマイナスとなった。物価上昇圧力が高まっているが、景気への配慮から利上げに踏み切れないためだ。金融が極めて緩和的な状況といえ、物価上昇を加速させやすい。デフレ傾向の日本やスイスの実質金利は相対的に高く、米国の実質金利との格差は広がっている。これが歴史的な通貨高の原因になっている。
 6月の米国の実質金利はマイナス3.3%で、1年前のマイナス0.8%から大きく低下した。ユーロ圏、英国もマイナス幅を広げた。日本とスイスの実質金利もゼロ近辺ながらマイナスだ。日米欧が実質マイナス金利となるのは2000年代半ば以来となる。
☆――――――☆
日本は政策金利をこれ以上下げられない状況の中で、デフレにより日本の実質金利は、日米欧の主要国・地域で実質金利は相対的に高い。
政策金利は限りなくゼロ%に近い中で従来の政策金利を下げる操作ではデフレ経済と円高をコントロール出来ない状況であると言える。
このデフレを解消する手段としては、国債をはじめとする一定限度以上の貯蓄に課税を行い国内での資金の流通量を多くすることが必要である。
ユーロに対し約―1%、米ドルに対し約―3%、英ポンドに対し約―3.5%ほどの実質金利差が有りこの差が円高の要因になっている。
さらに円高対策として米国債買い取りを増加させれば米国債の信用回復につながり円安誘導にもなり一石二鳥の手法となる。
円高による国内産業の価格競争力低下、震災による国内工場被災などによる輸入超過傾向が鮮明になってきている。
輸入超過が円安に繋がる可能性はあるが円安になった時点では国内産業の傷跡は大きい。
それでは最後に最近の輸出入実績を見てみよう。2011年4月~6月は連続貿易赤字となっている。

貿易バランス - 日本貿易統計データベース - ジェトロ より

 

単位

輸出

輸入

バランス

201106月累計

千円

32,112,707,397

33,013,105,804

-900,398,407

US$

391,007,613,125

401,867,113,133

-10,859,500,008

201105月累計

千円

26,337,156,513

27,304,891,052

-967,734,539

US$

319,625,202,005

331,351,798,182

-11,726,596,177

201104月累計

千円

21,577,140,642

21,687,569,762

-110,429,120

US$

261,112,406,970

262,402,230,436

-1,289,823,466

201103月累計

千円

16,420,520,742

16,063,262,918

357,257,824

US$

199,029,335,752

194,623,165,113

4,406,170,639

201102月累計

千円

10,559,284,379

10,388,364,388

170,919,991

US$

127,889,192,894

125,736,317,294

2,152,875,600

201101月累計

千円

4,970,282,729

5,449,688,929

-479,406,200

US$

60,020,320,272

65,793,660,857

-5,773,340,585

2010年年計

千円

67,399,626,696

60,764,956,840

6,634,669,856

US$

767,025,011,351

691,447,208,485

75,577,802,866


☆♪――――――♪
今日の外来語言い換え辞典 (国立国語研究所外来語言い換え提案引用)
ポテンシャル<潜在能力> 全体 ★☆☆☆ 60歳以上 ★☆☆☆
意味
潜在的に持っている可能性としての力
使用例
 学力だけで判定するのは,一見公平に見えるが,そこで問われるのは理解力であり,
人間のポテンシャル【潜在能力】として大切な認識力が全く問われない。
その他の言い換え
<可能性・潜在力・潜在的>
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作成2011.09.12
更新2011.09.12
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